夢は捨てても、希望は捨てるな

昨日新聞を読んでたら「ホリエモンが、サザン・SMAPを買収」という広告見出しを発見、すぐさま週刊ポストを立ち読みに。記事によればホリエモンポニーキャニオンだけじゃなくてビクターエンタテインメント(VE)の買収も狙っているのだとか。しかも仲介役はCCCの増田さんなんだとか(笑)。
VEといえば、私の一番好きなレコード会社です。ビクター音楽産業の頃からサザンではお世話になってるし、坂本真綾ザ・コブラツイスターズ、斉藤和義フライングキッズ(解散しちゃったけど…)、LOVE PSYCHEDELICO、そして先ほど挙げたレミオロメンまで、私の好きなアーティストはこの会社であることが多いのです。大学サークルの頃にちょっと縁があったり、知り合いがいたり、DVDが出る前からD-VHSを使っている私にとっては日本ビクターそのものが好きだったり、という遠因もありますが、それを抜きにしても非常に質の高い会社だと思ってます。もしホリエモンが目をつけたとしたなら、それは当然だと思いますね。
ただVEは日本ビクター100%出資で当然非上場なんで、実際買収は難しいと思います。30%くらい譲ってもらうなら可能かもしれませんけど。私なら買収はせずとも、資本参加できるならすべき会社だとは思いますね。
…そんなわけで、ホリエモンや堤帝国、果ては郵政民営化など、一連の株式騒動で「企業買収の是非」「会社とは何なのか」が大きく論じられ、世間の視線を集めている状況です。私個人的には「資本主義」という20世紀に創られた世の中の大前提を再考する、多いなるチャンスだと考えています。この資本主義社会の中で、自分がどういうプレイヤーとなるか、例えば株主、経営者、従業員、公務員、はたまたニート・フリーターを含む(not定職という意味での)無職、どのような生き方がそれぞれの理想なのかを考える、イイきっかけだと思うのです。
カネ・カネ・カネという競争原理の中で、どのように自分の夢を叶えていくか、生きていくのか、金持ち貧乏問わず、それぞれの視点でもう一度深く、冷静に考えてみる。これは非常に重要なことです。そうすると、社会主義で一度失敗した経験を活かさずとも、誰もが全員自らの「夢」を叶えるのは難しいことくらい、すぐ気づくはず。そうなった時に我々は、この資本主義社会でどうやって生きていくのか。その覚悟を決める必要があるはずです。ドラマ(救命病棟24時)の台詞ではありませんが、人は「転んだままじゃいられない」んです。大事なことは、夢を捨てても、希望は捨てないということ。すなわちそれが、生きる喜びだと思います。

私は今もって無宗教(というより宗教に無知)ですが、ローマ教皇(法王)という偉大なリーダー(恥ずかしながら後のニュースで私は偉業を知ったのですけれども)を世の中は失いました。彼の偉大さは、人の持つ「希望」を忘れなかったことではないでしょうか。だから、異教徒とも交わり、宗教を超えて世界平和を願える。
彼が広島で発した力強い日本語が、これほどまでに私の心を打つのは、そういうことなんだと私は思うのです。